マーケティングリサーチの必要性
日本企業がアメリカ市場を目指す時、「徹底したマーケティング・リサーチ」からスタートすべきである。この作業が、その後の流れのすべてを決定づけると言っていい。かつて、このアメリカマーケティング・リサーチを軽視する日本企業は少なくなく、多くは後で痛い代償を払うことになった。典型的なのは、「まずは、販売活動をスタートして、アメリカ市場の様子を見よう」「まず営業してみよう」という姿勢で営業スタートする。結果は、ブランディング、パッケージデザイン、色、販促物、価格がアメリカの需要、テイストに合わずに、一部の「日本ファン」からの注文で終わってしまう。これでは、いくら「マーケティングのための営業」という位置づけであったとしても、市場の反応があまりにも小さいと、ブランドイメージを落とすだけでなく、次に改良を加えて再挑戦という情熱が沸き起こらないでしりつぼみ的に終わってしまうのである。逆に、リサーチをしっかり行ない、販売スタートに向けた裏付けのある販売戦略をもち、アメリカに適した商品の準備、販売ネットワーク形成、デジタルの販促物を整えてスタートした会社は、完璧ではなくとも確実な結果を出している。